1989年、農場長の范增達がドイツから取り寄せたブルーベリーの苗を試験的に植えたところ、観霧の高山気候がブルーベリーの栽培にたいへん適していることがわかりました。そして、土壌を少し改良すると、翌年には花が咲き、実を結んだのです。現在雪覇レジャー農場は台湾で唯一のブルーベリーの生産地になっています。ただし、ここで採れたブルーベリーはツーリストの皆様がここで食べることしかできません。収穫期は7月~8月です。
ワイルドブルーベリーはアメリカ北部とカナダ東部の沿海地域に繁殖します。乾燥した極寒の岩石地域でも繁殖する強い生存能力を備えています。ブルーベリーの実はとても小さく、濃い青と赤紫のものがあります。多汁美味で栄養価値が高く、欧米では現代人に不可欠なヘルシー食品といわれています。アメリカのタフツ大学が行った「天然のアンチオキシダント実験」では、40種類あまりの野菜や果物の中でブルーベリーがもっともその効果がある天然食品のひとつだと証明されました。その効果はニンニクよりもさらに強力です。
第二次世界大戦中イギリス軍のパイロットが大量のブルーベリーを食べたことで視力が増強、遠い距離からもドイツ軍を発見して撃ち落としたことから、ブルーベリーは視力増強と目の保養に効果抜群の果物だといわれるようになりました。
ブルーベリーは外観が漢方薬の五味子に似た形をしており、微かに甘くてさっぱりしたおいしさを備えています。葉と果実には繊維が多く、特に果実には天然色素のアントシアニン、ビタミンやミネラルを含んでいます。脂肪、コレステロールは含まず、低糖、低カロリーなので長期食用できるヘルシー食品といわれています。
ワイルドブルーベリーは欧米では網膜剥離防止や禁止予防の効果があるといわれており、パイロットは視力保護のためよくブルーベリーを食べます。日本では「瞳の果実」ともいわれ、60種類を超す関連食品があります。台湾でも目の手術の前後に食べると、もっとも効果のあるヘルシー食品だといわれています。
雪覇レジャー農場ではキウイフルーツの栽培を行っていますが、これは范農場長がもっとも誇りに感じていることです。1985年、当時の台湾主席・李登輝が「キウイフルーツはいい果物だが価格が高すぎる。台湾で自主栽培はできないか」といったところ、台湾省青果社の周精華総経理によって范農場長が推薦されました。范農場長は農場試験場でもやったことがあったので、最初から2キロヘクタールという広大な土地にキウイフルーツの苗を植えました。この試作は収穫があり、キウイフルーツが初めて台湾での栽培に成功したのです。その後、品種改良を繰り返し、現在では輸入品より糖度の高いものが大衆的な価格で市場に出回るようになっています。
キウイフルーツは宣教師によってニュージーランドに持ち込まれた果物です。見るからに外国産といった外観ですが、実は中国が原産地。中国語では「獼猴桃」という名前で呼ばれています。「獼猴桃」は揚子江流域を原産地とし、小ぶりな身を付ける果物です。後にアメリカのカリフォルニアやニュージーランドに移植され、現在ニュージーランド産のものはたいへん有名です。1984年、雪覇レジャー農場の范農場長が栽培を開始、後に台湾を代表する果物になりました。甘い香りと風味の大きな台湾産キウイフルーツは外国産のものをしのぐおいしさです。
キウイフルーツは栄養分を多く含み、健康や美容によい果物です。